[ 長く借りて短く返すローン返済の裏技 ]
長期で毎月返済を減らすか、短期で総返済額を減らすか
同じ金利で同じ金額のローンを借りても、返済方法によって支払い利息は違います。特に影響が大きいのは返済期間です。
たとえば1000万円を年利3%で借りるとしましょう。20年返済の場合、毎月返済額は5万5460円。35年返済にすると同じく3万8485円となります。返済期間を長くするほうが毎月の負担は軽くなります。
ただ、返済期間を長くすると、反対に支払い利息が増えて総返済額が膨らんでしまうのです。
20年返済では総返済額が約1331万円。35年では1616万円となり、300万円近くも増加します。
長期返済にして毎月の負担を軽くするか、短期返済にして総返済額を少なくするか。どっちがいいのでしょうか。
実は、両方のおいしいところをいただける裏ワザがあります。それは、繰り上げ返済を活用した「長く借りて短く返す」という方法です。
繰り上げ返済で、利息軽減と返済期間短縮を実現

繰り上げ返済は、ローン返済中にまとまった金額を一度に返済することで、返済期間を短縮したり支払い利息を減らすことができるというもの。たとえば前述の例で、5年目に約100万円の繰り上げ返済をすると、約128万円の利息を減らし、返済期間も5年短縮することができます。
そこで「長く借りて短く返す」裏ワザです。まず、最初にローンを借りるときは最長の35年返済で組みます。その後、5年ごとに約100万円ずつ繰り上げ返済していくのです。
そうすると、最終的には21年1カ月で完済することができます。しかも、総返済額は1374万円と、20年返済で組んだときとほとんど変わりません。
つまり、毎月の負担は35年返済の低いレベルに抑え、なおかつ20年ちょっとの短期でローン返済が終わり、支払い利息も少なくて済むというわけです。
長期返済はリスク回避と家計のゆとりをもたらす
そんなうまい話があるわけがない? 実はカラクリがあります。
35年返済にして毎月の負担を軽くするといっても、繰り上げ返済をするための原資を貯金しておくことが必要なのです。5年ごとに100万円の繰り上げ返済をするには、ちょうど20年返済の返済額との差額分を積み立てる必要があるでしょう。それなら、最初から貯金などせずに20年返済で返すのと同じと思うかもしれません。
しかし、ギリギリのローン返済で貯金もないのと、返済額を抑えながら貯金をする余裕があるのとでは、家計のゆとりが違います。もしも給料が下がっても、毎月の返済額を低めにしていれば対応できるのです。貯金する金額を減らせばいいでしょう。また、繰り上げ返済用の原資を、いざという時の出費に振り替えることも可能です。
必ずしも定期的に繰り上げ返済する必要はありません。繰り上げ返済を組み合わせることで「家計のゆとり」と「短期返済」を両立するという原理は同じです。そういう意味では、繰り上げ返済の手数料が安いローンを選ぶのも一つのポイントといえるでしょう。
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